内容も発行日も定まっていない雑誌(仮称) 〜2004年 8月 9日号〜
「体操競技の素晴らしさを知ってください!」
「〜 追記 〜」を掲載いたしました(2005年 5月 7日)
※当ページに記載しております採点規則は2005年度以前のものです。 現在は、10点満点が廃止された新しい採点規則が採用されています。 この新しい2006年度採点規則につきましては、日本体操協会の公式ウェブサイトをご覧下さい。

2004年8月13日からギリシャのアテネで開催される、第28回オリンピック競技大会。 17日間の大会期間中には、28の競技、301種目が行われます。 それぞれの競技・種目で、熱い戦いが繰り広げられ、我々を感動させてくれることでしょう。 今回は、そのなかのひとつ、男子体操競技について、ほんの少し書いてみます。


〜 男子体操、復活の兆し 〜

日本は、体操競技の男子団体総合で、1960年のローマオリンピックから、1978年の世界選手権ストラスブール大会まで、10大会連続の優勝(オリンピック5連覇、世界選手権5連覇)を成し遂げています。 また、個人総合や種目別でも、1954年の世界選手権ローマ大会から、1984年のロサンゼルスオリンピックまでのあいだ、たくさんの金メダルを獲得してきました(1979年の世界選手権フォートワース大会と、ボイコットした1980年のモスクワオリンピックは除く)。

しかし、その後は低迷する一方で、団体の金メダルは、10連覇を達成した、世界選手権ストラスブール大会以降は獲得できていません。 さらに、1995年の世界選手権鯖江大会で獲得した銀メダルを最後に、団体総合で3位以内に入ることもできなくなっていました。 また、個人の金メダルも、1984年のロサンゼルスオリンピックで、具志堅幸司選手(個人総合と種目別つり輪)と森末慎二選手(種目別鉄棒)が獲得してからというもの、長い間ありませんでした。

そんな中、2003年8月にアメリカのアナハイムで開催された世界体操競技選手権大会、日本は、男子団体総合で銅メダル、男子個人総合で冨田洋之選手が銅メダル、男子種目別のあん馬と鉄棒で鹿島丈博選手が金メダルを獲得し、ようやく復活の兆しが見えてきたのです。


〜 体操競技とは 〜

体操競技は、国際体操連盟が制定している採点規則に基づいて、技の難易度、美しさ、雄大さ、安定性などの観点で、複数の審判員が採点し、そこから算出された得点で順位を競う競技です。 競技は男女別々に行われ、使用する器具によって種目が分けられています。 男子は、「ゆか」、「あん馬」、「つり輪」、「跳馬」、「平行棒」、「鉄棒」の6種目、女子は、「跳馬」、「段違い平行棒」、「平均台」、「ゆか」の4種目です。 オリンピックでは、「団体総合予選(競技I)」、「個人総合決勝(競技II)」、「種目別決勝(競技III)」、「団体総合決勝(競技IV)」が男女それぞれで行われます。 つまり、体操競技で授与される金メダルは、男女団体総合、男女個人総合、男女種目別(10種目)の計14種類あるということです。

団体総合は1チーム6人の団体戦、個人総合と種目別は個人戦です。 団体総合と個人総合は全種目(男子は6種目、女子は4種目)の合計点、種目別は種目ごとの得点で順位を競います。 跳馬を除く各種目では、演技のなかで複数の技を行います。 跳馬の場合は、どんな複雑な跳び方も、1つの技だけで構成されていますので、1回の演技で行う技は1つだけです。 技は、その難しさに応じて、「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「スーパーE」と、6段階の「難度」が決められています(「跳馬」の技「難度」ではなく、「演技価値点」が決められています)。


採点を行う審判員は、主審が1人、A審判が2人、B審判が6人、の合計9人。A審判は演技の構成を見て「演技価値点」(スタートバリュー、SV)を、B審判は演技の内容を見て「実施減点」を、それぞれ算出します。 主審は、得点算出を統括、ペナルティがあれば減点をして、最終的な点を決定。各審判員が算出したものは、コンピュータで処理され、得点が表示されます。

「演技価値点」は、「加点」(1.2点)、「要求グループ」(1.0点)、「要求難度」(2.8点)、「演技実施」(5.0点)の合計で、満点は10点です。 跳馬の場合は、他の種目と違って、1回の演技に1つの技しか行いませんので、その跳び方の難しさによって「演技価値点」が決められています(最も難しい技は10点です)。 「実施減点」とは、着地で一歩動くなど、技を失敗したとき、その内容に応じて行う減点のことです。

「演技実施」は、「実施減点」を行うための領域で、「演技価値点」を算出する際は、無条件に与えられます。 「加点」は、難しい技や連続技(技の組み合わせ)を行うと得られる点数です。 最高難度「スーパーE」の技を1回行えば0.3(技によっては0.4)、「E」は0.2、「D」は0.1加点されます。 「要求グループ」とは、行わなければならない技のグループのことで、全部で5つあります。 5つとも行えば1.0を得られ、1グループ不足するごとに0.2減点されます。 「要求難度」とは、行わなければならない難度のことです。 C難度を3つ、B難度を3つ、A難度を4つ行わなければなりません。 この「要求難度」2.8点の内訳は 0.5(C難度)×3+0.3(B難度)×3+0.1(A難度)×4です。


団体総合予選では、「6-5-4」という形式で、チームの得点が算出されます。 これは、代表選手「6人」の中から、各種目(チームで自由に選んだ)「5人」が演技を行い、その中で最も得点が低いものを除いた「4人」の合計が、その種目のチーム得点になるというものです。 個人の最高得点は10点ですので、男子の場合、チームの最高得点は、10点×4人×6種目=240点ということになります。

この団体総合予選は、その名の通り、団体総合決勝の予選なのですが、それだけではなく、個人総合決勝と種目別決勝の予選も兼ねています。 そのため、団体総合予選には、団体出場権が与えられた12チームに加えて、個人総合や種目別へ出場するために、個人で参加している選手の混成チームが出場します。 団体総合決勝に進出するためには、団体総合予選のチーム得点で、8位までに入る必要があります(もちろん混成チームは対象外です)。 団体総合予選の個人総合成績(6種目の合計得点)で、24位までに入ると個人総合決勝に進出することができます。 種目別決勝へ進出できるのは各種目8人、団体総合予選の種目別個人成績で8位までに入った選手です。 ただし、個人総合決勝と各種目の種目別決勝に出場できるのは、それぞれ各国に2人づつまでと決められています。


団体総合決勝では、「6-3-3」という形式で、チームの得点が算出されます。 これは、代表選手「6人」の中から、各種目(チームで自由に選んだ)「3人」が演技を行い、「3人」すべての合計が、その種目のチーム得点になるというものです。 個人の最高得点は10点ですので、男子の場合、チームの最高得点は10点×3人×6種目=180点ということになります。 予選とは異なり、切り捨てられる得点はありませんので、ひとつのミスがチームの順位に大きく影響します。 その一方で、「演技を行うのは3人」というルールが、高得点を狙(ねら)うことも可能にしているのです。

体操競技では、どの選手にも、多かれ少なかれ、種目の得手不得手があります。 チーム得点を高くするためには、各選手が得意な種目だけで演技を行うのが理想です。 団体総合決勝で、演技を行うのは6人中3人、その種目が苦手な選手を含めず、得意な選手の割合を多くすることができます。 場合によっては、演技する3人すべてを、その種目が得意な選手にすることも可能になり、高得点を稼ぎやすくなるのです。 さらに、予選の得点は持ち越されませんので、決勝ではゼロから順位を争います。

ルール上、順位変動の可能性が高い団体総合決勝、予選1位のチームが8位になったり、逆に8位のチームが金メダルを獲得することも、あり得るのです。


〜 アテネに挑む6人の精鋭たち 〜

アテネオリンピックの男子体操競技に出場する日本代表6人は、約6ヶ月の間に行われた、3つの大会を経て選ばれました。 2003年11月14日から16日に開催された全日本体操競技選手権大会(第1次選考)、2004年4月3日と4日に開催されたオリンピック・アテネ大会第2次選考会(第2次選考)、そして2004年5月2日と3日に開催されたNHK杯兼アテネオリンピック日本代表決定競技会(最終選考)の3大会です。

最初に行われた第1次選考会(全日本体操競技選手権大会)は、第2次選考会に出場するための予選です。 第1次選考会1日目(団体総合)の個人総合成績上位30人と、体操協会から推薦された6人の、合計36人(協会推薦がなければ個人総合成績上位36人)が、第1次予選を通過、第2次選考会に出場することができます。 つぎに行われた第2次選考会は、最終選考会に出場するための予選です。 第2次選考会2日間の合計得点上位18人が、第2次予選を通過、最終選考会に出場することができます。 そして、この第2次選考会2日間の合計得点は、その半分が「持ち点」として、最終選考会(NHK杯)に持ち越されるのです。

日本が、アテネオリンピックの男子体操競技で、最大の目標にしているのは団体でのメダル獲得です。 そのためには、団体総合決勝の「6-3-3」という形式で、有利に戦えるメンバーでなければなりません。 つまり、全種目の個人得点を合計した個人総合成績だけではなく、複数の種目で高い得点を出せるような選手が求められます。

そこで今回、代表選手の選考方法が少し変更されました。 これまで、オリンピックや世界選手権の代表は、2次選考会の持ち点と最終選考会2日間の個人総合合計得点を合計したもの(以下「代表選考個人得点」)の順位だけで選考されていました。 しかし今回、代表選手枠の一部は、種目別の順位も加味して選考されることになったのです。

具体的には、「代表選考個人得点」で4位までに入った選手は、種目別の順位は加味されることなく、代表に決定します。 そして、残りの代表(「代表選考個人得点」で4位までに入った選手が4人であれば2人、5人であれば1人)を「代表選考個人得点」で5位〜8位に入った選手から、「種目別順位得点合計」の順位によって決定するのです。 この場合の「種目別順位得点合計」とは、第2次選考会と最終選考会の計4日間に行われた各種目の順位を得点化し、それを合計したものです。 順位の得点化には少し工夫が凝らされており、日本の弱点とされる、床と跳馬は1位が4点、2位が3点、3位が2点と、他の種目(鉄棒、あん馬、つり輪、平行棒)の配点(1位が3点、2位が2点、3位が1点)より高くなっています。

そして、この長くて厳しい戦いの末、男子体操の日本代表に選ばれたのは、米田功選手、冨田洋之選手、水鳥寿思選手、塚原直也選手、鹿島丈博選手、中野大輔選手の6人です。 選ばれた6人の精鋭たちは、それぞれの持ち味を生かして、活躍してくれることでしょう。


〜 異色な存在、中野大輔選手 〜

経歴、実績、得意種目…、あらゆることで個性の違う代表選手6人。 その中でも特に異色な存在が、中野大輔選手でしょう。 アテネオリンピックの男子体操日本代表選手は、6人中5人が社会人、中野選手は唯一の大学生です。 また、今回新たに採用された選考方法の恩恵を受けたのも、中野選手だけでした。他の5人は、代表選考個人得点で1位から5位と、もし今回の選考方法がこれまでと同じでも選ばれていたでしょう。 中野選手は、代表選考個人得点では7位でしたが、得意の平行棒、ゆか、鉄棒で種目別順位得点を伸ばし、わずか1点の差で代表の座をつかんだのです。 しかし、中野選手が何よりも異色なのは、演技構成や技、あるいは体操競技に対する考え方かも知れません。


体操競技で勝つためには、高い得点を出さなければなりません。 それは、今も昔も同じですが、その高得点を出すために必要なことが、大きく変わりました。 原因は、審判の分業制度と、高得点に必要不可欠な「加点」の内容が変更されたことによるものです。

昔、審判は今のように分業制ではなく、「加点」は危険性、独創性、熟練度の高い技に与えられていました。 そのため、場合によっては、審判の主観が入った、厳密さに欠ける採点となり、新技(今まで誰もやったことがないような新しい技)や希少な技(他の選手があまり行わないような技)、言わば“必殺技”によって、勝利を手にすることが出来たのです。

しかし、現在のルールでは“必殺技”は有名無実、それで勝利を手にすることはできません。 何人もの選手が行っていて頻繁に見られる技も、誰もやったことがない新しい技も、難度が同じであれば、与えられる加点は同じです。 しかも、(B審判が行う)実施減点と、(A審判が行う)加点など演技価値点の算出は、分業されています。 どんなに凄(すご)い技を行っても、完成度が低ければ冷静に減点され、結果として出される得点は低くなってしまうのです。 つまり、現在のルールでは、完成度の低い新技や希少な技を行うより、熟練度が高くて減点されにくい、ありふれた技を積み重ねたほうが、高い得点は出やすいのです。

こうした中、新技や希少な技はあまり行われなくなり、各選手の演技構成があまり個性のない似通ったものになってきています。 もちろん、体操競技の特性上、美しさや雄大さ、安定性などが極められていくのは素晴らしいことです。 しかし、その反面、各選手がその個性を生かし可能性を追及した、新技や希少な技を見られないのは、寂しいような気がします。


演技構成の個性がなくなりつつある、現在の体操競技で、中野大輔選手は異色で貴重な存在です。 その象徴が、平行棒の終末技、スーパーE難度の月面宙返り下り「カトウ」(後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり下り)でしょう。

ほとんどの選手は、平行棒の終末技として、後方屈伸2回宙返り下り(D難度)など、D難度以下の技を行います。 それは、終末技で加点を稼がなくても、演技価値点が10点満点の構成にすることは可能だからです。 平行棒を得意にしている中野選手は、終末技以外にも難度の高い技をたくさん行えます。 スーパーE難度の月面宙返り下りを行わなくても、演技価値点が10点満点の構成にすることは簡単でしょう。 しかし、中野選手は自分の個性を出すために、あえて世界的に稀(まれ)な技を行っているのです。

また、苦手な種目のひとつ、つり輪では、D難度の後方屈伸2回宙返り懸垂、B難度の後方車輪、スーパーE難度の後方かかえ込み3回宙返り下りを連続で行い、演技価値点を上げています。 このように、各種目で独特の演技構成を行う中野選手ですが、もちろん、それだけの選手ではありません。 切れ味の鋭い動き、雄大な演技、美しい姿勢など、人を惹(ひ)きつける魅力がたくさんあります。 たとえば、平行棒の「チッペルト」(伸膝で振り下ろし懸垂前振り上がり開脚抜き倒立)というD難度の技。 中野選手の「チッペルト」は、他の選手が行うものとは別の技に思えるような雄大さ、切れ味と美しさを持っています。 まだ若いせいか、安定性に欠けるところもありますが、いずれは金メダルを獲る選手に成長するでしょう。

中野選手は現在、世界で誰も成功させたことがない平行棒の終末技、後方かかえ込み3回宙返り下りに挑戦しているそうです。 体操競技の技には、世界で最初に(国際大会で発表し)成功させた選手の名前が付きます。 人並み外れた高い身体能力と優れた空中感覚を持っている中野選手。 近い将来、「ナカノ」という名前の技が見られるのは間違いないでしょう。


〜 体操競技の素晴らしさを是非知ってください! 〜

残念なことですが、普段、体操競技がマスコミで取り上げられることは、ほとんどありません。 国内で行われる大会は、まるで開催されていないかのような扱いで、世界選手権ですら、メダルを獲得して初めて取り上げられるような状況にあります。 ところが、オリンピックが近づいてくると、過去の栄光からか、普段の沈黙がうそのように「メダル」の大合唱、メダルが期待される競技として取り上げられるのです。 そのわりには、その取り上げられ方は小さく、浅い情報がほとんどで、興味の対象は、体操競技そのものではなく、メダルだけのような気がしてなりません。 ただ、マスコミの取り上げ方が、その競技の人気に比例するのは、やむを得ないことです。 体操競技が、もっと人気のある競技ならば、状況は違うはずでしょうから。

すぐには理解できない複雑なルール、簡単には目で追いきれない高度な技など、体操競技は少し敷居の高い競技かも知れません。 初めて見る人にとっては、どうやって勝負が決まるのか分からず、単に人間離れした凄(すご)いことをやっている競技、という印象を受けるでしょう。 しかし、最初はその「凄い!」だけでも良いのです。テレビの中継では、スロービデオを見せてくれますし、演技の解説もしてくれます。 見ているうちに、目が慣れ、知識が付き、どんな(何と言う名前の)技を行ったのか、演技の出来栄えはどうだったか、などが分かるようになってきます。

体操競技は、見れば見るほど、知れば知るほど面白くなる、奥が深い競技です。 是非、このオリンピックで体操競技をご覧いただき、その面白さ、素晴らしさを少しでも知ってください。 一度、体操競技の素晴らしさを知れば、世界選手権や国内で行われる大会にも、きっと興味が湧(わ)いてくるはずです。

アテネオリンピックで行われる男子体操競技の日程は、日本時間で次のとおりです(2004年7月29日現在)

  • 団体総合予選は、1班が8月14日18:30〜20:15、2班が22:30〜00:17、3班が8月15日02:30〜04:17、日本は3班です。
  • 団体総合決勝(表彰式も含む)は、8月17日02:30〜05:57です。
  • 個人総合決勝(表彰式も含む)は、8月19日02:30〜04:56です。
  • 種目別決勝(女子の演技、表彰式も含む)は、8月23日02:00〜04:47と8月24日02:00〜04:53です。
  • メダリストたちが出演するガーラ(エキシビション)は、8月24日18:00〜20:00です。

日本、アテネオリンピックの体操競技男子団体総合でメダル!!

その明るいキャラクターと度胸の良さで、チームの雰囲気を盛り上げ、メンバーの闘志に火をつけた中野大輔選手。 2度の大きなけがを乗り越えた精神力で、苦手な種目を克服し、動じない演技を行った水鳥寿思選手。 過去の悔しさをばねに、キャプテンとしてチームを引っ張った米田功選手。 3度目のオリンピック出場という経験を生かし、プレッシャーのかかる場面で着実な演技を行い、チームを支えた塚原直也選手。 長い足と美しい体線を生かして、ここぞという場面で期待通りの演技を行った鹿島丈博選手。 どんな場面でも、涼しい顔で、常にミスのない美しい演技を行った“体操界のケンシロウ”(注:私が親しみを込めて勝手に名付けているもので、一般的ではありません)冨田洋之選手。 6人の選手が、それぞれの持ち味を生かして、素晴らしい演技を行い、圧倒的な強さで、金メダルを獲得しました。 技の難易度、美しさ、雄大さ、安定性、正確さ…、いずれも欠かすことなく、すべての面で究極を目指す、そんな体操競技のあるべき姿を世界に示す優勝でした。

私は、一人一人、一つ一つの演技に、「ガンバ!」と応援し、拍手し、「よっしゃあ!」と叫び、拳を突き出し吠えました。 そして最終種目の鉄棒、冨田選手の演技で興奮は最高潮に達し、着地が決まった瞬間、体の奥底から熱いものが込み上がり、涙が出て止まりませんでした。 体操競技の素晴らしさを知った1984年のロサンゼルスオリンピックから20年、今回の金メダルは最高に感動しました。

 目を閉じれば、脳裏に浮かぶ、素晴らしい演技の数々…感動をありがとう。


〜 追記(2005年5月7日) 〜

2005年、採点規則が一部変更されました。 変更されたのは「演技価値点」の配点で、「加点」が1.2から1.6に、「要求グループ」は終末技以外のグループが0.1(従来は0.2)にされたことで、1.0から0.6になりました。 「加点」が0.4増えましたので、高得点を狙う選手は、これまで以上に高難度の技を多く実施しなければなりません。


〜 関連リンク 〜

日本体操協会







Copyright(C) 2002-2016 Kaishin(T.Maeda),All Right Reserved.