「FTTHへの道 〜eoメガファイバー(ホームタイプ)導入記〜
− 2002年 4月 −

4月 3日

ケイ・オプティコムから、「『eoメガファイバー(ホームタイプ)』お申込の御礼とご案内について」というハガキが届いた。 このハガキには宅内調査日の調整についても書かれているのだが、それを調査が終わった今頃になって読んでいるというのも、妙な感じだ。 逆に言えば、申込受付から宅内調査までが、それだけ早かったということだろう。


工事を待つ間に…

宅内調査が終了したので、あとは5月末ぐらいに行われるであろう工事を待つだけ…と言いたいところだが、それまでにやっておきたいことがある。それはルータ選びだ。

さて、そのルータを選ぶ基準だが、もっとも重視すべきなのは安定性だろう。 頻繁にフリーズしてしまうようでは話にもならないのだが、そういうルータが世の中には存在するらしいので、注意したい。 もちろん、セキュリティも非常に重要なポイントだが、特に問題があるようなものは現在市場に出回っていないようだ。 ただ、ステートフル・パケット・インスペクションを搭載していれば、一般的なパケットフィルタリングより高いレベルのセキュリティが得られるので、当然ながら評価は高くなる。 また、100Mbpsを誇るFTTHサービスということで、その通信速度を損なわないような、高いスループットを得られるかどうかも大事な要素だ。 さらに、コストパフォーマンスや使い勝手についても考慮したい。 PPPoE等、「eoメガファイバー(ホームタイプ)」を利用するうえで最低限必要な機能についてもチェックしておかなければならない。 こういう基準で機種選定を行うと、現時点(4月6日)で候補に挙がるのは、センチュリー・システムズの「XR-300/TX2」と、マイクロ総合研究所の「NetGenesis SuperOPT50」だ。

まず「XR-300/TX2」だが、安定性が非常に高いという評判だ。 また、最新のファームウェアではステートフル・パケット・インスペクションを搭載しており、セキュリティの面でも評価できる。 さらに、FTPにおけるスループットは、NATと32条件のパケットフィルタリングを使用した状態で40Mbps近くと、現時点では早い部類に入り、使い勝手についても、プレスリリースを見る限り、なかなか良さそうだ。 ただ、実売価格は4万円前後と、お世辞にもコストパフォーマンスが良いとは言い難い。

つぎに、「NetGenesis SuperOPT50」だが、安定性に関しては、特に悪い評判を聞かないので、合格レベルと言えそうだ。 また、FTPにおけるスループットは、NATと2条件のパケットフィルタリングを使用した状態で50Mbps台後半と、現時点では最速だ。 実売価格は2万5千円程度と、コストパフォーマンスも上々だが、専用のソフトウェアを組み込まないと、WEBプラウザからの設定が行えないのは、使い勝手の面で少し減点になるだろう。

このように、両機種はある程度基準を満たしているが、今ひとつ決め手に欠けるとも言える。 その最大の理由は、スループットだ。 100MbpsのFTTHサービスと言っても、実際に100Mbpsの通信速度を得られるというわけではないが、50Mbps程度のスループットでは、ルータがボトルネックになる可能性がある。 そうならないためにも、出来れば100Mbps近いスループットが欲しいところだ。

残念ながら、現時点で購入に踏み切れるようなルータがないので、私は、新たにPCを自作し、これにLinuxを載せて仕立てることも考えている。 なければ、作ってしまおうというわけだ。 この場合、非常に高いスループットを得ることが出来、安定性とセキュリティについても、努力次第で満足行くレベルのものに仕上げることは可能だろう。 問題はコストだが、いわゆる「1FD Linux」を使えば、4〜5万円程度に抑えることも可能だ。 さらに、将来別の製品に買い換えたとき、市販ルータの場合はその処分に困るが、自作Linuxルータは、元がPCなので、PCとして再利用できるという利点もある。


4月 9日

オムロンが「MR104FH」というルータを発表した。 ステートフル・パケット・インスペクションを搭載し、強固なセキュリティを実現しているところが最大の魅力だろう。 ただ、謳い文句の一つである61Mbpsのスループットは、SmartBitによる測定値だ。 FTPにおけるスループットは、おそらく40Mbps台前半程度と思われるので、残念ながら満足の行くレベルではない。


4月18日

ケイ・オプティコムのウェブサイトでは、「eoメガファイバー(ホームタイプ)」の工事進捗状況を確認できるのだが、その内容が一部変更になった。 進捗状況の区分が、より明確になったような感じだが、それだけではない。 「現在、お申込みが集中した関係で大変混雑しており、場合によっては標準工期に遅れが発生することがあります。お待たせすることになりご迷惑をお掛けする場合もございますが、何卒ご理解の程よろしくお願い申し上げます。」という一文も付け加えられていた。 まぁ〜、それだけルータ選びに時間を掛けられるということだ、気長に待とう…。


4月26日

メルコが「BLR3-TX4」というルータを発表した。 なんと言っても、FTPで88Mbpsというスループットが最大の魅力だ。 しかも、1万5千円を切る価格で、その性能を実現している。 ただ、安定性については、これから発売される製品なので何とも言えないし、自慢のスループットも、どの機能を有効にしたときのものなのか明記されていないのが気に掛かる。 また、ステートフル・パケット・インスペクションが搭載されていないのは残念だ。 是非、次期ファームウェアで搭載して欲しいところだ。

「eoメガファイバー(ホームタイプ)」を利用できるまでには、まだ1ヶ月以上ある。 「BLR3-TX4」に刺激を受けた他のメーカーが、さらに良い製品を出してくれるのを期待したい。


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