ソニー・コンピュータエンタテインメントの家庭用ゲーム機「PlayStation2」用に発売されているゲームソフトには、「PlayStation2 the Best」(略して「PS2 the Best」)と呼ばれるシリーズがある。
簡単に言ってしまえば過去に発売されたソフトの廉価版なのだが、必ずしもそれだけとは限らない。
実は、今回取り上げるタイトーの「電車でGO!新幹線 山陽新幹線編」が、そのひとつだ。
タイトーのウェブサイトにある「PS2 the Best」版の商品紹介ページでは、「本ソフトは2001年9月に発売された『電車でGO!新幹線 山陽新幹線編』と同一の内容です」と書かれている。
確かに、ゲーム内容そのものには変更がないと言えるのかも知れない、しかし、少なくとも発売当初のもの(以下「初期版」)と比べ、「PS2 the Best」版では、ある重要な「改良」が施されているのだ。
「電車でGO!新幹線 山陽新幹線編」は、その名のとおり新大阪〜博多間の山陽新幹線(及び博多〜博多南間の博多南線)で、初代の0系、100系、300系、営業運転世界最速(発売当時)の300km/hを誇る500系、ひかりレールスターの700系7000番代といった新幹線電車を運転するゲームだ。
実はこの「電車でGO!新幹線 山陽新幹線編」だが、初期版では、いわゆる「処理落ち」という致命的な欠陥があったらしい。
具体的には、対向列車とのすれ違いや停発車の際などに、画面が乱れたり、急にゲーム進行が遅く(ゲーム内での1秒が実際の時間では3秒程度に)なったりするなど、プレイに大きな支障をきたすものだったようだ。
この欠陥については、すぐにネット上などで広まったので、売り上げにも影響を与えたのではないかと思う。
実際、私自身も購入するつもりだったのだが、その情報を知り、やめてしまった。
その一方で、タイトーには多くの苦情が寄せられたようで、結果として「処理落ち」等の障害を修正した「改良版」が作られた。
タイトーは「修理」と称し、希望者には欠陥のある「初期版」から「改良版」への交換に応じた(現在も行われているようだ)。
しかし、「初期版」に「処理落ち」等の欠陥があったことや、対策を施した「改良版」に無償で交換してもらえることは、一切公表されなかったようだ。
少なくとも、タイトーのウェブサイトでは、そのことについて一切触れられていない。
そのうえ、個人のウェブサイトなどに書かれた感想は発売当初のままであることが多く、結果として「『電車でGO!新幹線 山陽新幹線編』は『処理落ち』が酷(ひど)くてゲームにならないらしい」という印象が残ってしまっているように思う。
「PS2用のゲームソフト『電車でGO!新幹線 山陽新幹線編』が『処理落ち』が酷(ひど)くてゲームにならない」というのは過去の話だ。
そういう症状のでる「初期版」は、タイトーに申し出れば無償で「改良版」に交換してもらえる。
また、現在販売されている「PS2 the Best」版の「電車でGO!新幹線 山陽新幹線編」、中身は「改良版」で「処理落ち」等の欠陥はなく、しかも3,000円だ(ちなみに「初期版」は6,800円だった)。
そして、これに「電車でGO!新幹線 専用コントローラ」を同梱(どうこん)した「電車でGO!新幹線 山陽新幹線編 PlayStation2 the Best 運転士セット」は、なんと5,800円!
「電車でGO!新幹線専用コントローラ」は、500系新幹線の運転席を模したもので、戸じめ灯、速度計だけではなく、ATC指示まで表示され、警笛ペダルや振動機能もついた凝った作りのものだ(詳しくはタイトーのウェブサイトで)。
本来、このコントローラは単体で7,800円するものだが、それが「運転士セット」ではソフトを含めて5,800円、これはお得というほかない。
この「運転士セット」だが、限定販売のようなので、買うなら早いほうが良いだろう。
余談だが、先日私はこの「運転士セット」を購入し、現在、新幹線の運転を楽しんでいる。
〜 関連リンク 〜
タイトー
ソニー・コンピュータエンタテインメント
PlayStation.com(Japan)(プレイステーション・ドットコム・ジャパン)
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